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2019年1月24日 ・・・ ネットは双方向

日々インターネットで情報収集していると、
情報を発信する側だけではなく、
それを受信した側からもコメントやレビューが書き込め、
それを誰もが読めるサイトが様々な意見、見方を知ることができ、
とても有意義に感じます。

これまでのメディアの代表であるテレビやラジオも、
そういったリアルタイムでの双方向性が確保できないわけではありません。
今はほとんどテレビを視る機会はありませんが、
「当番組にご意見のある方は、
ツイッターで○○○というハッシュタグを付けてご意見お寄せください」
といったアナウンスがあるようで、
これもやはりインターネットの活用です。

また電話やFAXで番組に意見を寄せるという方法もあります。

もう二十年ぐらい前だと思います。
あるFMラジオ局の番組を聴いている時、
夏場だったのか雨の降らない日が続き、
その日はほんの少しだけ雨がパラついていました。
そんな天気の日でした。

ある視聴者からのメッセージがFAXで届き、
そこにリクエスト曲が書かれていると言って紹介されたのが
山口百恵の曲、「横須賀ストーリー」です。



「これっきり、これっきり、もう、これっきり~ですか~♪」

雨を恋しく思い、そのことを伝えたかったのですね。
とてもイキですね。
なので今も記憶に残っています。


先週、ミュージシャン十輝くんのお宅にお邪魔した時、
奥さん手作りの料理をご馳走になりました。
その時添えられていたのがたくさんの新鮮なしらす干し、
地方によってはちりめんじゃこと呼ばれる鰯の稚魚を干したものです。

しらす干し、美味しいですよね。
子どもの頃から大好きです。

十輝くんの奥さんは鹿児島出身で、
お家は水産加工業を営んでおられ、
器にたくさん盛られたしらす干しはご実家で作られたものとのこと、
どうりで新鮮で美味しいわけです。

奥さんとはしばししらす干しの話題で盛り上がりました。
子どものことはその中に、
ちっちゃなタコとか海老が入っていると嬉しかったよね~、
そんなたわいのないことを語り合いました。

その二三日後、ネットでしらす干しの中から見つけたという
“おまけ”たちの写真が載ったツイッターを見かけました。


しらす干しのおまけについて話したすぐ後だったので、
そのシンクロに驚き、このツイッターの返信を興味を持って読みました。

その中に、
非常に残念な話ですがシラス以外の「おまけ」が入っていると「異物混入だ!」というクレームが入るんです。 そのためわざわざ取り除いて販売せざるを得ないのが現状のようです。 我が家では「おまけ」が入っていると「当たりだ!」と言って大喜びしたのですが世知辛い世の中になりました。

という意見がありました。
“おまけ好き”、かつ反骨精神旺盛な自分としては100%同意です。
今はどの世界でもすぐに文句をつけるクレーマーがいて、
それが世の中を悪くし、何につけても事なかれ主義に陥っているのだと感じます。

けれどその下にはこのような意見が書かれていました。
私はチリメンモンスター大好きなのですが、異物混入というわけではなく、甲殻類アレルギーの方の命に関わるので選別が厳しくなったと聞きました。それなら寂しいけど仕方ないなと思った覚えがあります。

これを読んでなるほどと思いました。
今はアレルギー症状を持つ人が増加傾向です。
カニ、海老といった甲殻類、タコやイカといった軟体類、
貝類にもアレルギーを持つ人がいて、
そういった人がそれらを口にするのは、
死に瀕するほどの重大事になりかねません。
勉強になりました。


(株)gramという会社が、
シンガポールで人気のティラミスヒーローの商標を、
日本でまだ登録されていないのをいいことに、
そのままパクリ、日本で先行登録し、
いかにも本家であるかのようになりすまして日本で営業していることが
数日前に発覚し、現在ネットで大炎上状態となっています。

  ティラミスヒーローの商標トラブルで新展開。
  株式会社HERO'S「ロゴの使用権をお渡しする」 | ハフポスト


(株)gramは同様の手法で、
他の様々なブランドのパクリもしているようで、
それが次々と暴露されています。
  <商標登録めぐり炎上の「HERO'S」乗っ取り常習犯との疑惑浮上>

こういったパクリは中国、韓国では当たり前で、
つい最近も、日本の無印良品が中国でまったく関係のない会社に
先に商標登録されていて、
中国で自社ブランド名を名乗れないということが話題となりました。
  <中国・無印良品のパクリが「商標権侵害勝訴」の謎>

こんな倫理観のない行為は中国、韓国では許されても、
日本では法的な意味ではなく、
倫理的な面で許されるはずがありません。

また現代はネット社会であり、
こういった悪事は一瞬にして広まり、
会社として利益にならないことは火を見るより明らかです。


けれどそんな中でも、
悪いのはパクリを行った会社であり、
そのことを知らずにフランチャイズ契約し、
懸命に商売をしている小売店の人たちには罪がありません。

そんな飛び火した悪評で被害を受けている小売店の人から、
こんな声がネットに寄せられています。
  株式会社gramとフランチャイズ契約している店舗の家族からのお願い
  「怒りの矛先を本店ではなく地方の店に向けるのを
  抑えてくれればと思います」
  様々な意見や疑問 - Togetter


上記リンクの一部を抜粋します。

私の母と父は株式会社gramと契約して、九州地方でオーナーとして店を出しています。
夫婦で喫茶店を営むのが昔からの夢でした。
gramで契約を結ぶきっかけになったのが、『私』です。
高校生の頃、大阪に家族で旅行に行った時に、親に美味しいパンケーキのお店があるよと紹介しました。
店で並んで食べてみたところ、両親も美味しいと喜んでくれました。
そして、これを「自分たちの地元でも多くの方に食べてもらいたい!」と思い、両親はgramに掛け合ったところ、フランチャイズ契約を結んでいることが分かりました。
そして契約を結び、自分たちの店を開きました。

両親は身を粉にしながら一年中働いてました。
定休日は正月の年末年始しかありません。
私も微力ながら夏や春の帰省中に手伝いをしていましたが、朝から夜まで想像を絶する仕事量でした。
それでも、両親は泣き言一つも言わず、毎日働き続けました。私はそんな両親を尊敬しています。
バイト生にも大変恵まれました。
全員がとても一生懸命働いてくれて、長く続けてくれています。
みなさんは「オーナー夫婦が良い人だからだよ」と言ってくれて、それを聞いた時はとても嬉しかったです。

ですが、私は今日のニュースを見て目の前が真っ白になりました。
最初は自分の知らない企業のことだと思ってました。
しかし、「gram」という名前と、社長の名前を見た瞬間全身の血の気がひきました。
それからニュースの内容や、昔の出来事を知り怒りと恐怖が押し寄せてきました。

社長がしたことは、モラルとして到底許されることではありません。
Twitterでは、店に対し直接リプライで「日本の恥さらし。消えろ。」などと書き込まれました。
私は涙が止まりませんでした。
身を粉にして働いてる母と父がなぜ恥晒しと罵られるのでしょうか。
この抑えきれない怒りと悲しみはどこにぶつければいいのでしょうか。

これを読むとたしかにフランチャイズ店にまで悪評被害が及ぶのは
可哀想という気がします。
読んだ人の中にはそういった同情論もあり、
またフランチャイズなんだからリスクを伴うのも当然という意見もあります。

そして注目すべきなのは、
このフランチャイズ店からとされるこのツイート自体、
本物かどうか疑わしいという意見です。

このツイート主は実家が九州のフランチャイズ店だという以外、
具体的な店名を明かしていません。
そしてそこからgramの九州内の店舗を調べた人によると、
「批判意見で荒らされている」とされるツイート主の書き込みに対し、
そういった店はどこにも確認されなかったとのことです。

ですから確実なことは分かりませんが、
この悪評を受けて悩むツイートはいわゆるフェイク(偽物)であり、
本社が炎上の火消しのため、
同情を寄せてもらう工作ツイートである可能性もあります。

昨今フェイクニュースは世界的話題となることでもあり、
残念ながら、どのようなことも、
まず真偽を疑ってかかる必要があります。


今日話題、そして炎上となったのは、
テニスの大坂なおみ選手をアニメで白人のように描かれたことです。
それが黒人蔑視、人種差別だと海外で大きなニュースとなり、
これを提供した日清食品は謝罪し、アニメを削除しました。
  <大坂なおみ選手をアニメで「白人化」と非難され、日清食品が謝罪>



たしかに上の画像を見ると、
モデルとなっていてる錦織選手と大坂選手の肌の色が同じであり、
父親から受け継いだ黒人の特徴がすべて除去されています。

日本人はこういった民族的なことに対する意識が薄く、
何も問題意識を感じず表に出してしまったのでしょう。
これは問題視されるのは致し方ありません。


けれどこれもまた、いろんな人の意見を見ていると
気づかされる点がいくつかあります。

一昨年末の大晦日、テレビ番組で浜ちゃんことダウンタウンの浜田雅功が、
アメリカの俳優エディー・マーフィに扮し、肌を黒くメイクしたことに、
アメリカやイギリスのメディアから人種差別だと批判の声を受けました。
  ダウンタウンの浜田雅功が米俳優エディー・マーフィに扮して、
  肌を黒くメイクしたことを受けて




これは浜ちゃんが同じくコメディーを演じるものとして
エディー・マーフィをリスペクトし、
その上で肌の色だけではなく衣装もすべて似せたものです。
けっして蔑視する意図があったわけではないと感じます。

もしこれがダメだったら、
黒人の真似をすること自体が人種差別ということになるのでしょうか。

これも同じく黒人であるマイケル・ジャクソンの真似で、
演じているのはガレッジセールのゴリのゴリです。
こちらは一切批判を受けていません。



こうなってくると肌の黒いのはダメ、
黒い肌は蔑視の象徴、
つまり黒い肌を持っているというのはそれだけで蔑まれる対象になる、
そういう意識が西洋人の中にあるということではないかと思われます。

たしかに西洋において、
白人が自らの肌を黒くして黒人蔑視に感じられるような
演技をした過去があるとのことですが、
今もそれを強く意識せざるえないというのは、
まだ差別意識が心の奥に眠っているということなのでしょう。

そしてそういった意識がまったくない日本人にもそれをタブーとするのは、
日本に於いて、
部落差別の意識がまったくない子どもたちに同和教育を施し、
逆に差別意識を助長しかねないのと同じことです。

これは安易に結論を導けないシビアな問題です。


有益なものとそうでないもの、
正しいものと間違ったもの、
ネット上にはいろんな意見、情報があふれています。

それがネットのよさであり悪さであり、
これまでのメディアであるテレビ、ラジオ、新聞、
そういったものと接する時とはまた違った
情報の真偽や価値を判断する力が求められます。

これまでマスメディアは彼らが彼らの意図により情報を選別し、
受け手側に提供していました。
そしてその真偽や価値を受け手側から判断することは極めて困難でした。

今はネットの時代となり、
情報も、その真偽と価値を判断する材料はいくらでもあふれています。
けれどまたその判断を鈍らす情報もたくさんあり、
まずは自己の価値観や立場をしっかり確立するとともに、
そこから物事を正しく見つめる目を養わなくてはなりません。

双方向コミュニケーション力の優れたインターネットと日々接し、
物事には様々な見方があるということ、
一面を見ているだけでは正しい判断はできないということ、
そんなことを強く感じています。


多くの情報があふれているからこそ、
それに流されない不動のものが求められます。

2019.1.24 Thurseday  
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