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2017年10月22日 ・・・ 正しい判断で政治を

今日は大事な国政選挙の投票日、
日本列島に台風が接近する大荒れの天候の中、
緊迫する国際情勢における日本の将来の行く末が決まろうとしています。

北朝鮮がいつ日本に向けてミサイルを発射するかも分からない
今の状況での今回の選挙は、
日本の安全保障、憲法改正についてが最大の争点となるべきです。

けれど今回始まったことではありませんが、
選挙というと、具体的な政策論争よりもスキャンダルに対する揚げ足取り、
当選するためなら理念を捨てた共闘体制等、
非常に次元の低いところで論争を闘わせているのが現状です。

各党立派な公約を持っていますが、
橋下徹氏が「公約で政党を選ぶな」と言うように、
公的な約束を意味する公約は、
ほとんど守られることのない絵に描いた餅のようになっています。

池上彰氏の悪魔辞典によれば、公約とは、
『投票前は多くの人に知ってほしい。選挙後は早く忘れて欲しい』
ものだそうです。

マスコミも相変わらず反日工作に熱心です。
首相の街頭演説を妨害する(公職選挙法違反です!)ごく一部の集団を、
あたかも国民を代表する声のように報道し世論を煽るなど、
民主主義国家に於いて絶対にあってはならない行為です。


そんな中でも国民、有権者は、
真実をしっかりと把握し、正しい判断ができる目を持たなくてはいけません。
偏向マスコミの印象操作に騙され、感情論に翻弄されてはいけないのです。

けれどそんな状況を許してしまったのも、
やはり国民の側に甘さがあるからでしょう、
自らをもっと戒める必要があります。


この世は相対の世界であり、
どんなものにも表と裏があり、
その両面を正しく見つめ、
その上で冷静な判断を下すのが大人としての見識です。

そんな当たり前のことが、
国政選挙活動の中で行われていないのは
極めて情けなく、また残念です。

つい先日、今回の選挙に向けた
ある左翼政党のチラシがポストに入っていました。
そこにはその政党を支持する人たちの声がいくつか載っていて、
その中に、沖縄の民謡歌手の方の意見がありました。

『 ・・・ 米軍のヘリがまた墜落した。 県民の命を何と思っているの。』

この言葉を目にし、正直憤りを覚えました。

ご存じのように沖縄には数多くの米軍基地があり、
それによって沖縄の経済が潤うという沖縄にとって正の側面があり、
また騒音、治安、環境破壊といった負の面も同時に持っています。

そして大切なひとつの事実として、
海洋進出著しい中国の覇権から沖縄、日本の領土を守るためには、
地政学的に見て日本の最南端である沖縄に
基地を持たなければならないという厳しい現実があります。

だからと言って沖縄県民に多大な負担をかけていいというわけではありません。
大切なのは、正と負、その両面をよく見極めながら判断することです。

米軍のヘリコプターやオスプレイが事故を起すと、
多くのマスコミは、沖縄県民や反日親中派の知事が
怒りの声を上げているこぞって報道しますが、
こには大局的な分析という視点はまったく見られません。

ヘリコプターやオスプレイ、機動力の高い乗り物は
それだけ高い事故のリスクが付きまといます。
まずひとつ大切なのは、
その事故によってどれだけの人的被害があるのかということ。
数学的には期待値と言いますが、
それによって民間人の被害予測をすることが必要です。

次に大切なのは、
それらが危険だからという理由でへりやオスプレイ、
あるいは米軍基地そのものを沖縄から撤退させた場合、
中国はどのような行動に出て、
沖縄全土がどれぐらいの規模の被害が予測されるのかということです。
これがあり得ない話ではないということは、
大虐殺が行われたチベットやウイグルの事例を見ると明らかです。


正しい判断とは、
このような二つのリスクを勘案し、その上で結論を出すことです。

へりやオスプレイの事故の多くは離着陸時に起こり、
完全に制御不能となって民家や民間人の上に墜落して
被害を出す確率は極めて低く、
自動車事故に遭う確率の数百分の一以下だと思われます。

それに対して基地をなくすリスクはどうでしょう。
もしその方がリスクが低いと言うのなら、
その左翼政党に是非とも具体的根拠をを示していただきたいものです。


このようなリスクのごく一面のみを取り上げ、
感情に訴えるような主張をするのは、
自分勝手にだだをこねて泣きわめく幼児と変わりありません。

日本国の最高議決機関である国会に臨もうとする政党の主張としては、
あまりにもお粗末です。
これは意図的に思想誘導していると思われても致し方ないレベルです。

日本人は倫理観という面では民度の高い誇るべき民族だと思いますが、
政治に関しては、 “お上” という意識があるからか、
従順で素直ではあるものの、
権威に対して自ら検証したり主張することが苦手なように見受けられます。


その政党のポスターが家の近くに貼ってあります。
そこには若いお母さんが赤ちゃんを抱えた写真をバックに、
『原発反対』の文字が大きく掲げられています。

そのポスターの意図するところは、
原発を廃止すれば、平和で明るく、みんなが穏やかな日常を送れる、
そんな暮らしが実現するということを訴えているのでしょう。
そしてそれとともに現政権へのアンチテーゼです。

原発が大きなリスクを抱えているのは誰しもが知るところですが、
では原発を廃止し、火力等旧来の発電方式、
また新たな自然エネルギーによって平穏な暮らしが実現できるのでしょうか。

今世界では年間550万人もの人たちが大気汚染が原因で命を落としています。
自然エネルギーは、
まだ現段階ではメインの発電方式を担うだけの能力は有していません。
旧来の発弾方式はコスト面とともに、
大気汚染の原因となる大量のCO2を排出するということがネックです。

決して原発を廃止したからといって
明るい暮らしが実現するということはないという事実を認識した上で、
今どうすべきかという議論をするべきですが、
とにかく原発のリスクを忌み嫌う人は、まともな議論ができない状況です。

自分は将来的には原発廃止に向かうべきだと考えますが。
今の段階では、原発を稼働さす方がリスクは少ないと考えます。

また原発反対論者の考え方があまりにも頑ななので、
そのバランスを取る意味でも、
原発を容認する人たちの意見により真摯に耳を傾けるようにしています。


憲法問題も同じです。
憲法九条イコール平和憲法、これがあると戦争は起こらない。
改憲論者は戦争容認、覇権主義者、
憲法を変えると戦争が起こって大量の血が流れる、
この考え方を金科玉条のように守っている方たちがおられます。

憲法九条は理想の憲法です。
日本だけではなく、世界中の国がこのような憲法を持ち、
まったく戦争のない世界を築くことができたらどんなにか素晴らしいでしょう。
当然世界はその方向を目指すべきです。

けれど現実の世界を見た時に、
武力を持たないことがどれだけのリスクがあるのか、
隣国中国に侵略された国や地域を見れば明かではないですか。

理想を持つことは素晴らしいことです。
けれどそこに現実感が欠如していたならば、
それは危険思想と変わりないことになってしまいます。

改憲論者の百田尚樹さんがこのようなことを語っておられました。
「これまでたくさんの護憲論者と会い、話を聞いてきました。
 そして心の奥で自分を説得して欲しいという願いを持ちながらも、
 結局誰からも自分の考えを変えるような話を聞くことはできませんでした」

これは自分も同じ気持ちです。
憲法九条を維持した状態で日本や世界の平和が保たれる、
そんな具体的道筋を示してもらいたいと願います。


どんな問題に関してもいろんな意見や考え方があって当然です。
それを無視して思想統制することは、今の民主主義ではタブーです。

けれど一見自由を与えているようで、
裏で論理をすり替えたり感情的に引っ張ろうとするのは、
人間の持つ最も尊い能力、判断力を狂わす卑劣な行為です。

日本は言論の自由が許されている国です。
いろんな意見を持つ人がお互い議論を闘わせ、
よりいいものを求めていくべきです。
けれどその基盤となるものはフェアーでなくてはなりません。

今はインターネットのお陰で思想や言論の統制がしにくくなりました。
意図的な印象操作もすぐに裏がバレてしまいます。

いろんな葛藤を経て、
日本の民主主義がより成熟していくことを願います。

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2017.10.22 Sunday  
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