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2016年10月30日 ・・・ 引きずる思い

2016年、今年は広島にとって特別な年でした。
戦後71年目にして現職のアメリカ大統領が広島の平和公園を訪れ、
慰霊碑に献花をし、被爆者の方と対面し、熱い抱擁を交わしました。
また地元広島カープが二位巨人に17.5ゲームという圧倒的大差をつけ
25年ぶりのリーグ優勝を果たしました。

これらはどちらかひとつでも広島にとっては歴史的大ニュースですが、
その二つが同時に来たのですから広島は異様な熱気と興奮に包まれ、
「広島の街の空気は今年はちょっと違う」と感じさせるほどでした。
カープの鈴木誠也の言葉として話題となった、
まさに「神ってる」状態です。

プライベートなことでは、
自分が関わっているかがり灯プロジェクトの催すイベントで、
8月5日、原爆記念日の前夜、
原爆ドーム前の元安川で十五基のかがり灯を灯すことができ、
読売と毎日新聞はその模様を一面で大きく報じてくれて、
それも忘れられない記念すべき出来事です。




広島東洋カープは元々市民の球団として誕生し、
地元民のカープに対する愛情はひときわ深いものがあります。
今年はシーズン前半から独走態勢を築き、
市民のカープ応援熱も日増しに高まっていくのを感じました。

自分は元々あまりプロ野球には関心の高い方ではなかったのですが、
昨年、今年と地元マツダスタジアムで生の試合を観戦し、
少しずつ周りに感化される形でカープの動向を注目するようになっていきました。

カープがリーグ優勝を決めたのは9月10日、
この日は車椅子介助のほのぼの広島会の例会があり、
その例会終了後、みんなで行きつけの店に集まってテレビ観戦し、
カープのリーグ優勝を祝いました。



その店は広島の繁華街の中にあり、
店の外に一歩出ると大勢のカープファンが大熱狂していて、
これはその時に撮った動画です。




そのカープが ・・・ 、神ってるはずのカープが ・・・ 、
昨夜日本シリーズ第六戦で日本ハムに敗れ、
惜しくも日本一を逃してしまいました。
これはハッキリ言って大ショックです。 v(☆o☆)v
最初の二戦で連勝したのにその後四連敗とは ・・・ 。 (#+_+)

カープの日本一を願い、また信じていたので、
今はまだそのショックから立ち直れていません。 ……(つд`)

今日は爽やかな秋の日曜日で、
近くの神社ではお祭りがあり、
子ともたちが神輿を担いでかけ声をかけています。
広島城の周りではフードフェスタという大きな催しがあり、
大勢の人で賑わっていましたが、
集まった人たちの心の奥に、少しだけしらけたような寂しさを感じます。


カープが日本一を逃してことは残念ですが、
心の中では、「やっとこれで終わった ・・・ 」という
ほんの少しの安堵感も覚えます。

カープ快勝中は喜びや感動もひとしおでしたが、
それと同じだけ心に大きな負荷がかかっていて、
その興奮で何も手に付かないということを何度も経験しました。

家にはテレビがありませんので、
実況は主にインターネットのスポーツナビでしていました。
文字や数字で得点や出塁状況が随時自動更新で示され、
それを横目で見ながら他のことをするのです。

そして試合がいい感じになったら、
カープの全試合を生中継している地元RCCラジオのスイッチを入れ、
熱気と興奮を直接耳に入れるようにしていました。

けれど日本シリーズになり、
いよいよ最後の決戦場となってからはさらにヒートアップし、
もうラジオでも物足りなくなり、
ガラケーのワンセグチューナー機能を一年ぶりぐらいに使い、
テレビ観戦をすることにしました。

ガラケーのワンセグは縦長のディスプレイに横長の画面が配置されるので、
画面は豆粒のような大きさです。
・・・ この画面の向きを変更できるというのを昨日初めて知りました。
また家の電波状態がよくないのか、
時折画面がフリーズするといったバッドコンディションです。

インターネット、ラジオ、テレビ、
これらメディアの力を随時使い分け、カープの試合を観戦しています。

ワンセグというのはどういう仕組みなのかよく分かりませんが、
映る画面と声がリアルタイムではなく、三~四秒ぐらい遅れます。
ラジオで、「打った! 抜けた、ヒットだ!!」と実況の人が絶叫するのを聞き、
大急ぎでワンセグの画面に目をやると、
ちょうど野手のグローブの先をボールがすり抜けてるといった具合です。

インターネットの表示はさらに遅く、
3アウトでチェンジになり、ラジオのコマーシャルが入り、
それが終わって次の回のアナウンスがされる少し前ぐらいに
ようやく前の回が終了となります。


そんなアナクロな環境で一人で観戦していても、ついヒートアップし、
ながらで試合観戦するつもりが、いつしか試合がメインになってしまいます。

まだ十代だった頃、
ラジオを聴きながら勉強といったスタイルは、
若い頃の脳だからできる特別な能力だと聞いたことがあるのですが、
そういった年齢的なものなのでしょうか。

そして試合に熱中していると、
試合後もその興奮が収まらず、
なかなか他のことに意識を切り替えることができません。

特に負け試合の後はそれが強く、
スッキリとしない気持ちが尾を引きます。
勝った後の『余韻に浸る』といったプラスの感情よりも、
負けた後の悔しさの方が強力なパワーです。

まあ書いても仕方がないですが ・・・ 、
連勝した後の四連敗というのはかなりダメージが大きいです!!
そのことを今回しっかりと味わいました。


感情を手放すにはセドナメソッドが役に立ちます。
そのセドナメソッドのテキストに、
地元のプロバスケットチームを熱狂的に応援し、
あまりにもひいきチームへの思いが強いのため、
常に胸の内に『渇望』を感じているアメリカ人男性の例が出ています。
  (新版 p86)

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その人は「試合をコントロールしたい」という思いを
観戦している間中解放し続けた結果、
しっかりと試合を楽しむことができ、
幸福感でいっぱいになったと書かれています。

この事例は頭の中に記憶としてあったのですが、
いざ自分がカープの試合に熱狂すると、
それを忘れはしないものの、その解放を実践することはありませんでした。

それは感情が尾を引き、心の負担になったとしても、
それもまた経験として楽しみたいという思いがあったからです。


ゴルフのタイガーウッズの潜在意識活用法は有名で、
それに深く感銘を受け、手帳にも記し、心に刻むようにしています。

タイガーウッズは相手がパッドを外せば自分の優勝が決まるというその場面で、
そのパッドに対し、「入れ!」と強く念じたのだそうです。
それは潜在意識には主語がなく、
他人に念じたことは自分に返ってくるからです。

この『潜在意識に主語はない』ということは、
多くの人の知るところではありますが、
それに基づいて自らの思いと行動を律するのは至難の業です。
今回カープの応援をしていてそれを再び感じました。


熱くなり過ぎるほど熱狂したカープの応援ですが、
それを通してたくさんの感動をもらい、
地元の友との会話を楽しみ、
心躍る数多くの経験をしました。

それによって感情を振り回されたことも事実ですが、
こんなに社会的動向で心動かされるのは久し振りのことであり、
その自分の心の動きを第三者的な目で見つめ、
そのこと自体を楽しみ、また将来の糧とすることができた気がします。


何事も学びの材料だと感じられれば楽しいものです。
心が激しく動くのをその場で抑えられなくても、
後でじっくりとそれを検証してみることもできます。

大切なのは、自分の心を見つめ、振り返る、
そういう経験が得られるということです。
嬉しいことであれ楽しいことであれ、
何もなかったら、どんな一歩も踏み出すことができません。

ヨットは追い風を背に順調に進むことができますが、
帆の向きを変えることにより、
横風でも、また向かい風でも、
ジグサグになりながら目指すべき前方へと進むことができます。

一番望ましくないのは無風です。
風がないのはエネルギーがないのと同じであり、
まったく推進力として得るものがないのです。


今回こんなに熱狂したのは久し振りだったので、
口の中に入れたスルメをじっくりと噛むように、
これまでの心の動きを検証してみようと思います。

またカープが日本一を逃してくれたことによって、
望むものが手に入らなかった時でも自分の心を平安に保つ、
その術を求めるキッカケを得られた気がします。

タイガーウッズの相手のパッドに対して「入れ!」と願う心の持ち方、
それを常に意識していたつもりでしたが、
今振り返った見ると、まったく実践できていなかったということが、
カープの応援を通してよく分かりました。
それだけでも大きな恵みです。


感情をいつまでも引きずることはよくありませんが、
それを次へと活かすことができるなら、
それはそれで価値があることです。

カープも今年の経験を活かし、
きっと来年はさらなる活躍をしてくれるものと期待しています。

勝っても負けても自然体、
来年はカープからより大きな感動と喜びをもらえるよう、
自分の心を律していきたいと思います。

それがきっとカープの躍進にもつながることでしょう。 (^o^)v



2016.10.30 Sunday  
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