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2012年10月14日 ・・・ 傾聴
家の近くに広大病院があり、
そこのレストランによくお昼ご飯を食べに行きます。
たくさんの料理が並んだランチバイキングが600円で、
大食漢の私には有り難い存在です。
またその広くてきれいなレストランの窓からは、
南側にそびえる黄金山が一望できます。
黄金山は、愛と奇跡の人小野春子さんがこの病院に入院している時に
毎日眺めておられていた山で、
この山の向こうから昇る朝日を眺めておられた時、
突然衝撃とともに太陽が小野さんの体の中に入ってきて、
それ以来様々なことに目覚められたそうです。
そして私が朝日を見ながら、「私もあの太陽の中に、イエスとともにいる」とつぶやいたとたん、太陽が山から飛び上がった瞬間、太陽が私めがけて飛び込んできて、座っていたベッドから落っこっちゃったんですよ。
私から見れば、太陽が私に激突したんだと思っています。
そしてその時から、いろんな力が出てきだしたんです。
三次元的ないろんな障害物がなくなります。この世界が超次元の世界になります。
それから絵を画きだしたんです。
「自分の体をもって、神の栄光を現しなさい」
(Tコリント 6:20)
こういう啓示を受け、一週間ベッドで考え続けました。
そして再度啓示を受けました。
「神は私たちを通じて至るところに、キリストを知るという、
知識の香りを漂わせてくださいます」
(Uコリント 2:14)
香りを漂わせる・・・、それはなにか?
私は花が好きでしたから、花というのがすぐにピーンときました。
香りの高い花、その香りが高いというのは、その人が最も愛する花が一番香りが高い。
香りがあるのはその人しか分かりません、好きな人。
それから画きだしたんです。 そして現在4000枚、私の手元にも1000枚あります。
で部屋に展示してあるのが100点ぐらいですね。
<講演録2008年8月28日<4> 愛と奇跡の人 小野春子> より
レストランの窓から黄金山を眺める時、
十数年前、小野さんもこの同じ景色を眺め、
奇跡の体験をされたのだということに思いを馳せるのです。
病院の中には様々な掲示物が貼られていて、
その中の一枚に「傾聴ボランティア募集」と書かれたものがありました。
傾聴、耳を傾け話を聴くボランティア、
膨大な情報があふれ、それを容易に入手することのできる現代だからこそ、
逆に自分から発信するものに耳を傾けてもらえるのは、
何より有り難いことです。
特に体を病み、傷つき、心が弱っている人にとっては、
自分の話に耳を傾けてもらうこと、
たとえ一時でも、自分の話すこと、自分の存在に心を向けてもらえるのは、
きっと大きな幸せと喜びをもたらすものなのだと思います。
「人間は耳が二つに口一つ、話をする二倍人の話に耳を傾けよう」
と言います。
また耳は口よりも上に付いているので、
人の話を聴く時は、頭を下げるべしとも言われています。
コミュニケーションの第一歩は、まず人の話を聴くことです。
自分のことをよく理解してくれていて、好感の持てる人は、
必ず自分の話に真剣に耳を傾けてくれているはずです。
どんな立派な話をする人でも、
自分に対して耳も意識も傾けてくれなければ、
その人に好感も持ったり、コミュニケーションをとることはなかなかできません。
傾聴とは、自ら発した音声を耳で受け止めてくれること、
それと同じ意味では、
自ら発した文字としてのメッセージを目で読んでいただけるのも、
まったく同様に有り難いことです。
インターネットを通してメッセージを発信し始めて約10年、
その間数多くの方たちに拙文を読んでいただき、
たくさんの方から励ましや同意のメッセージをいただきました。
それは本当に本当に有り難いことで、
それが私にとっていかに大きな幸せをもたらしてくれているかは計り知れません。
拙文を読んでくださる方がいて、
またメッセージを返し、意識を向けていることを伝えてくださる方がいるからこそ、
これまで拙い文章を綴ってくることができました。
また文章を綴ることにより、
その過程で頭や心の中が整理でき、
決意が生まれ、行動にも結びつきました。
英語で教育とは educate、引き出すという意味です。
教え育むのも教育なら、
その人の力を内から引き出すように導くこともまた教育です。
だとしたならば、傾聴、耳を傾けること、
また相手に意識を向け、
相手が発するメッセージを大切に受け止めることも、
大きな教育であるはずです。
人が大きな問題を抱えて悩んでいる時、
ただその人からその悩みについて聴いてあげるだけで、
その人が自然と解決策に気づいていくということがよくあります。
人はみな自分の内面に大きな知恵を持っています。
それを引き出す最も大きな力は、
外から与えられる知識や情報ではなく、
その人を尊重し、意識や耳を傾ける行為ではないでしょうか。
またそれが最上の教育だと思います。
大ベストセラーとなった黒柳徹子の「窓際のトットちゃん」
人一倍元気がよくておしゃべりなトットちゃんは、
あまりの元気のよさに小学校を退学になってしまいます。
そして紹介されて行った学校が子どもたちの自由と自主性を尊重するトモエ学園、
そのトモエ学園にトットちゃんが初めて登校した日、
小林校長は元気いっぱいのトットちゃんのおしゃべりに
校長室で何時間も真剣に耳を傾けてくれました。
そして話し終わったトットちゃんに優しく語りかけます。、
「トットちゃん、あなたは本当はとってもいい子なんだよ」
耳を傾け、心傾け、そして相手を尊重する、
やはりこれに勝る教育はないですね。
2012.10.14 Sunday
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